用語集
か行
介錯ロープ(かいしゃくろーぷ)一般
玉掛け時、対象物の安全と移動を行うために用いるロープ。荷上げを行う高さに応じて長さを選定し吊り荷が不安定にならないよう制御する必要があるが、不必要に長くなると仮設に絡みついたり作業員のじゃまになったりする。最近では3・3・3運動に対応し色分けされた物もある。
カービング(かーびんぐ)板金
リブを形成する装置を用いて屋根材等を湾曲させる加工。
自然アール(自重で曲がる)を超えるアールに対応させる為の工法。加工の可否、対応アールは品種によって異なる。
開口部(かいこうぶ)一般
屋根・外壁等の内、屋根材や外壁材でない部分。建具やデザイン上の開口部と、施工中に生じる開口部がある。ともに施工中の危険箇所になることから安全設備の設置を行いながら施工する。開口部は屋根・外壁のどちらにおいても漏水等の不具合が発生しやすい箇所であるので、注意が必要。
解体シーマー(かいたいしーまー)三晃
丸馳の解体に用いる電動の解体機。もっぱら解体する事のみに使用されるため、解体シーマーで解体された屋根材の再利用はできない。
角浪(角波)張(かくなみばり)板金
鉄板材を成形し、主に外壁材として使用する商品の総称。でこぼこの角が角ばっていることから角波という。角波サイディング、金属サイディングなどといわれることもある。金属製の外壁材の中ではコスト的に優れている。一般的に固定はビスが用いられ、それらは露出することが多い。でこぼこが細かくビスや釘が露出しないものは特に「スパンドレル」単に「スパン」といわれる。
隠し釘止め(かくしくぎどめ)板金
銅板を用いた屋根で、見えない箇所に打ち付ける釘を隠し釘といい、隠し釘を打ち付けることを隠し釘止めと呼ぶ。(日本金属屋根協会用語集より)
下弦材(かげんざい)板金
ダブルパック工法における、下側の屋根材。屋根として耐力の負担は行わず、グラスウール受け、屋内の現し天井の要素が強い。
(対)上弦材
笠木(かさぎ)一般
手摺、塀、腰羽目などの最上部分に設ける横木や横材を笠木といい、アルミ型材が一般的。板金工事ではその笠木の下に"捨て笠木"を行い止水性能を向上させている。
重ね折板(かさねせっぱん)板金
桁行方向の接合を馳や嵌合に依らず、重ねることのみで構成される折版。固定はボルト止で行われる。ボルト孔が長期的には漏水の原因になるので大屋根には使用されることはほとんどなく(丸馳折版を使用する)現在では「吊り折版」やカーポートなどの小規模建物に採用される。ルーフデッキ、88ルーフ、W-500、150ルーフなど多くの製品が各メーカーから販売されている。近年はボルト孔からの漏水防止と施工性向上を狙った嵌合タイプの小型折版も普及している。
荷重(かじゅう)一般
建築物にかかってくる様々な重さや外力のこと。自重、固定荷重や積載荷重、積雪荷重、風圧や土圧、水圧などがある。屋根の耐力計算などを行う際に必要な要素である。
ガスケット(がすけっと)一般
ガラスのはめ込み部分や部材の接合部などにおいて、気密性や水密性を確保し、支持を助ける目的で使われる一種のパッキン材。
片嵌合(かたかんごう)板金
嵌合部と溝板が一体となった嵌合折板。耐風圧強度はあまり強くないため低層建築物に使用される。
三晃金属工業の製品では、サンコールーフロック85、サンコーステップ110、サンコーステップ68などがある。
片流れ(かたながれ)一般
屋根の形状のひとつで、片方に流れている屋根の事。
刀刃(かたなば)板金
板金工具の一種で、はぜや仇折り(あだおり)を作るときに使用する。(※現在では現場で行うことは少ない。)約長さ40㎝幅8㎝厚さ5mm程度の鋼製の平板の呼び名。長辺・短辺の一方が鋭利に削らており刀の刃のように見えることから。
片持ち梁(かたもちばり)一般
一端を固定し、他端を自由にした梁。折版における軒先の跳ねだしなどがこれに当たる。
ガチャ(がちゃ)板金
馳を手動で締めるとき、仮締めのときに用いる馳締器。1954(昭和29)年に三晃金属工業が立平葺のロール成型機を開発し、従来手加工で行っていたハゼ締め作業を機械化。当初は「ガチャンコ」「ガッチャン」と読んでいたが省略されて「ガッチャ」「ガチャ」というようになった。
金切鋏(かねきりばさみ)板金
金属板の切断に用いる鋏。「直刃(すなお、まとも)」「柳刃(やなぎ)」「えぐり」などがある。
カバールーフ工法(かばーるーふこうほう)板金
古くなったスレートや瓦棒葺き、折板の改修に用いられる工法。既設の屋根を撤去せずに施工することができる。近年では高度経済成長期に建設されたシングル折板をカバーする際に断熱材を充填する断熱カバー工法が多くなってきている。
唐草(からくさ)板金
屋根の軒先やけらばの先端部分に水仕舞を兼ねた納め用部材のこと。横葺き・立馳葺き・瓦棒葺きなどに使用され、折版屋根には使用しない。
瓦屋根の場合、軒瓦に唐草模様をつけることが多かったための呼び名といわれている。(日本金属屋根協会用語集より)
ガラス繊維シート(がらすせんいしーと)板金
無機質のガラス繊維を無作為に編み込んだシート状の断熱材。屋根の裏面に施工し結露防止の断熱を行う。ニチアス株式会社の商品名として「スーパーフェルトン」などがあるが、「アスべスト」の含有があった「フェルトン」とは別物。「アスべスト」の使用はない。ガラス繊維のため、燃えることはない。若干の吸水性がある為、雨掛部での使用時はさけ、軒先などは樋の跳ね返り水を吸わないようカットしておく。
唐破風(からはふ)一般
破風の形式のーつで、軒先部分の中央が上方に円く起り上がった形のもの。(日本金属屋根協会用語集より)
仮締め(かりしめ)板金
馳式屋根の馳を一定間隔で締めつける作業。電動シーマーを走らせる前作業として、あるいは本締めまでの養生の意味合いがある。
ガルバリウム鋼板(がるばりうむこうはん)板金
アルミニウム55%+亜鉛43.4%+珪素1.6%の合金メッキを用いた鋼板。
1972年にアメリカ合衆国のべスレヘム・スチールが開発したアルミニウム・亜鉛合金メッキ鋼鋼板の名称が一般名称化したもの。ガルバリウム鋼板の合金めっき層は、アルミニウムの耐食性と亜鉛の犠牲防食作用、さらに自己修復作用を有しています。そのため、従来の溶融亜鉛めっき鋼板に比べ、ガルバリウム鋼板は数倍優れた耐食性を示す。工場地域や塩害地域の曝露事例においても、その性能が実証されている。
瓦棒(かわらぼう)板金
金属屋根葺き工法のひとつ。もともとは野地板の流れ方向に打ち付けられた桟を覆うように鉄板を張り付けたもの。桟木と桟木の間の板を「どぶ板」、桟木にかぶせられたものを「キャップ」といい、さらに桟木をも鉄板を加工した「吊子」に置き換えられたものを「心木なし瓦棒」という。三晃金属工業の「A号瓦棒」で全国に普及し、単に「三晃式」といえば瓦棒葺きのことを言う。A号瓦棒は馳組方式であるが、嵌合方式とした「F-40」もある。馳式に比べワンタッチ嵌合のため、施工性が良い。
嵌合(かんごう)板金
屋根・外壁の工法の一種で、馳やボルトが外部に露出しない工法。仕上げの部材を「はめ込む」ことにより屋根を構成する。内部には馳締めやボルト止めが併用されるものもある。多くの場合、意匠性に優れまた、馳やビスが露出しなことから耐久性も高い。
逆アール(ぎゃくあーる)一般
屋根が「反る」方向への曲げ半径(R)のこと。軒先の勾配が緩くなったり逆勾配になったりしないよう注意する。
キャブタイヤケーブル(きゃぶたいやけーぶる)一般
作業現場などにおいて使用される移動用電源供給電線。敷設状況によって使用させれるケーブルが変わるのでどのような用途に使用するのかを確認すること。ビニル系ゴム系エコキャブタイヤに大きく分けられる。ゴム系のものは車のタイヤ痕のように跡がつくことがあるので、仕上げ材特に白色の場合には配線に注意する。被覆が劣化すると素線が露出しやすくなるので割れが発生してた場合は補修ではなく寿命と考え交換が望ましい。キャブ(馬車)のタイヤのように頑丈であることから、キャブタイヤという。
吸音(きゅうおん)一般
防音対策のひとつ。防音対策には「遮音」と「吸音」がある。「遮音」は音の伝わりを遮断することで、伝わってくる音を吸収、跳ね返すことで「防音」を行う。遮音に用いられる素材としては、鉄板やコンクリート等比較的質量の大きいものが用いられる為、必然的に重く費用もかかる。また「跳ね返す」ため、反響を起こしてしまうリスクもある。「吸音」は音を吸収、透過させることで「防音」を行う。音を吸音材にとりこみ拡散、透過させ反響を抑える。反響を抑えすぎると、違和感を感じることもある為、「遮音」と「吸音」をバランスよく行うことで「防音」対策となる。「吸音」は「室内⇔室内」の関係、「遮音」は「室内⇔室外」の関係での対策。
吸音折板(きゅうおんせっぱん)三晃
二重折板(ダブルパック)のうち下弦材にパンチング加工を行い、屋内側に吸音性能を付加した機能性折板、吸音ダブルパック。屋内空間の音圧レべルの低減や残響時間の短縮、音響面での環境向上を期待できる。折板裏面が天井仕上げとなることから工期短縮、コスト抑制が図れる。
切妻(きりづま)一般
「妻」とは物の端を意味し、切妻屋根は棟を中心として軒先両側に雨水を流すような形状をいう。
「妻」は「けらば」ともいうが、切けらば屋根とは言わない。
切妻屋根(きりづまやね)一般
本をふせたような山形の形状をした屋根のこと。(日本金属屋根協会用語集より)
緊結(きんけつ)板金
ボルト式・重ね折板のタイトフレームの位置ではない、中間部の取付状態のこと。従来はボルト+ナットで締め付けていたが、現在は屋根の上面から施工できるワンサイドファスナー(=ルーフボルトなど商品名)で締め付ける。
金属屋根工事技士(きんぞくやねこうじし)板金
一般社団法人日本金属屋根協会が行う屋根工事の民間資格。一定の実務経験を積み、金属屋根に関する専門知識を習得し技術審査に合格した人に与えられる。資格者は3年毎の講習会を受講し、知識の研鑽を行う。
緊定(部)(きんてい)板金
タイトフレームと屋根材を固定する箇所。丸馳折版の場合「緊定金具」によって結合されるが、屋根にかかかる風荷重等をタイトフレームにしっかり伝えるため、重要な箇所である。丸馳折版屋根の耐風圧性能はここで決まるといっても過言ではない。
緊定金具(きんていかなぐ)板金
丸馳折版の屋根材をタイトフレームに固定する金具。吊子ともいう。製品やメーカーによって形状は異なる。強度上重要な部品である。三晃金属工業のものは200mmを標準とし長くなっている。
下り棟・降り棟(くだりむね)一般
屋根の頂にのる大棟の両端から始まる化粧棟で、寄棟、入母屋などの屋根に設けられる。
グラスウール(ぐらすうーる)一般
ガラス原料を高温の炉で溶かし、繊維化したあと接着剤を吹き付けて加熱成型したもの。屋根ではポリ袋に入れたグラスウールをダブルパック工法の層間断熱材に使用し、密度は10kg/㎡~16kg/㎡で一般的には厚みはt100mm。近年では高断熱化のニーズもありt100mmを2枚重ねてt200mmのダブルパック工法もあり、三晃金属工業では専用の金具を用意している。また、SRASでもボード状のグラスウールを使用している。「GW」と略して記載されることもある。
ケイ酸カルシウム板(けいさんかるしうむばん)一般
水酸化カルシウムと砂を主原料として板状に成型した耐火断熱材。角波サイディングの下地などに用いる。単体で耐火認定は取れない為、石膏ボードなどと組み合わせて耐火認定を受ける。A&AマテリアルのFP060NE-0189(ハイラックウォール耐火60)やFP030NE-0179(ハイラックウォール耐火30)などがそれにあたる。「ケイカル板」とも呼ばれる。
KY活動(けいわいかつどう)一般
建設現場や工場などで作業前に実施する危険(K)・予知(Y)活動のこと。TBM(ツールボックス・ミーティング)と同義。
けがき針(けがきばり)板金
切ったり、折ったりの基準となる線を引く道具。現代では鋼板の表面に傷がつくため、あまり用いられない。
化粧ストレート板(けしょうすれーとばん)一般
セメントと人工繊維や天然繊維を使用して造られた平状屋根葺き材。耐用年数は20年ほどあり安価でコストパフォーマンスが高いことから、一般住宅で多く使用される。軽量、色彩が豊かで施工性もよく取扱い店も多く広く普及。2004年以前に設置されたものにはアスべストが含まれている可能性があるので改修時に注意する。劣化した物は割れやすく、衝撃に弱いというデメリットもある。定期的に点検、メンテナンスが必要。薄板のため断熱性能は低く、凍結にも弱い為、寒冷地には不向き。
桁(けた)一般
建物の水方向にかけられた部材のうち、短辺方向に架けられたものを「梁」といい、梁に直行する方向のものを「桁」という。また柱に直接のせられたものを「大梁・G梁(girder)」、梁と梁をつなぐように架けられたものを「小梁・b梁(beam)」という。軒先の桁材の上面までの高さが、軒高となる。
結露(けつろ)一般
壁、天井、床などの表面、あるいは内部の温度が空気の露点温度以下に下がり、建築材の表面に露を結ぶこと。
冬季の結露は時に雨漏りと勘違いされるほど発生することがある。
ケミカル面戸(けみかるめんど)板金
高分子材料から作る面戸。複雑な形状を柔軟に塞ぐことができるため、風や雨の侵入を防ぐために用いられる。一方、軽く飛散しやすいことから、確実に固定する必要がある。
けらば(けらば)板金
切妻屋根の端の部分。
(同) 妻
けらば包み(けらばつつみ)板金
屋根両端の部位(=けらば)を包みこむように曲げた板のことを指す。屋根材と同等の強度を確保するために止付ける下地は1m程度に細かく設置する。
(同)妻包み
ケレン(けれん)一般
塗装改修の前に塗料の密着性を高めるために、塗装面を清浄にすること。錆びや付着しているゴミなどをサンドペーパーや専用工具で取り除く。
建築施工管理技士(けんちくせこうかんりぎし)一般
国交大臣指定機関が実施する国家試験で、一級と二級があり検定に合格した者は「建築施工管理技士」となる。
建築板金技能士(けんちくばんきんぎのうし)一般
国家資格である技能検定制度のひとつ。
原板幅(げんばんはば)一般
鋼板の未加工状態における幅。
W610 W762 W914 幅が一般的。
コイル(こいる)一般
鋼板を巻き取ったもの。
W610 W762 W914 幅が一般的。
長さは板厚によって変わるが、重量にして2t~3t程度。
鋼製巻尺(こうせいまきじゃく)一般
心材に鋼(スチール)を用いた長さを測る計測機器。スチールテープともいう。最近は芯を「鋼」ではなくガラス繊維等に置き換え軽量化した物もある。
勾配(こうばい)一般
屋根面の傾き(傾斜)のこと。1m先で10cm上がることを1寸勾配、3/10上がると3寸勾配という。また、10/10勾配(45度)を「矩(かね)勾配」と呼ぶ。矩とは直角のこと。
向拝(こうはい)一般
建物に向って正面の軒先の一部を前に突出させた屋根の形状で、突き出した部分を向拝(御拝:ゴハイ)という。
またこの突き出した屋根は階段の上にあるのが一般的なため階隠(ハシカクシ)とも呼ばれる。(金属屋根協会用語集より)
越屋根、腰屋根(こしやね)一般
越屋根は採光や換気のために、大屋根面より一段高く作られた小さい屋根のことをいう。(金属屋根協会用語集より)
高所作業車(こうしょさぎょうしゃ)一般
手の届かない高い場所での作業を安全に行うために使用される建設機器。バケットタイプ、ステージタイプ、垂直式、屈曲式等様々な種類がある。使用する場所や用途によって選定。操作には資格が必要となる。
コーキング(こーきんぐ)一般
シール剤の一種。
本来は、油性コーキング材を「コーキング」と呼んでいた名残から現在も「コーキング」といわれる。
コーキングガン(こーきんぐがん)一般
カートリッジ型の「コーキング」を施工する時に用いる道具。
コールドブリッジ(こーるどぶりっじ)一般
冷橋。熱的脆弱な部分が冷やされること。結露を招くことがある。
ゴムアス(ごむあす)一般
改質ゴムアスファルトルーフィングの略称。
コロニアル(ころにある)一般
化粧スレート版の「クボタ(現ケイミュー)の商品名」。セメントと人工繊維や天然繊維を使用して造られた平状屋根葺き材。耐用年数は20年ほどあり安価でコストパフォーマンスが高いことから、一般住宅で多く使用される。軽量、色彩が豊かで施工性もよく取扱い店も多く広く普及。2004年以前に設置されたものにはアスべストが含まれている可能性があるので改修時に注意する。劣化した物は割れやすく、衝撃に弱いというデメリットもある。定期的に点検、メンテナンスが必要。薄板のため断熱性能は低く、凍結にも弱い為、寒冷地には不向き。
コンバーター(こんばーたー)一般
交流電流を直流電流に変換する装置。
(対)インバーター
コンパネ(こんぱね)一般
コンストラクションパネルの略で、型枠用合板。