売っているのは「技術力」。
大学では土木系を専攻していたため、就活を始めた当初はゼネコンの土木分野などを中心に検討していました。しかし、説明会を通して土木業界の仕事について知っていくうちに、工期が長く、同じ現場に何年も駐在する働き方が自分には向いていないと感じるように。土木以外にも視野を広げようと合同企業説明会に参加した際、三晃金属工業のことを知りました。それまで土木業界しか見ていなかった自分にとって、土木よりも工期が短い点や都市部の営業所を拠点に働ける点、さらに屋根に特化した工事を請け負うという専門性の高さなどが魅力に感じられました。また、道路やトンネルなど、どちらかというと「縁の下の力持ち」という印象が強い土木に対し、三晃金属工業が手掛ける屋根は意匠性が高く、人々の生活を支えながらも華やかさがある点に惹かれ、入社を決意しました。
私が在籍する名古屋支店には、大きく分けて営業課と工事課の2課があります。入社後、工事課を経て、現在は営業課に所属しています。営業というと「ものを売る仕事」というイメージがあるかと思いますが、私たちの仕事はいわゆるメーカーのような既製品を売る営業とは異なります。もちろん、自社で開発した屋根を「売る」という側面もありますが、そこも含めて屋根にまつわる「技術力」を売っていると感じています。
営業はクライアントと最初に向き合う部門であり、見積もりの作成から仕様の決定、さらにはどのような屋根をどう運搬するかといった施工の細部に至るまでを決定していきます。それらの内容をもとに工事課が現場を取り仕切り、屋根のパーツを一つずつ組み立てていくのです。そのため、工事課ではものづくりの醍醐味やスケール感を体感でき、営業課ではクライアントの要望をもとに、一から屋根を提案していく楽しさが味わえると実感しています。
常に付加価値のある提案を。
三晃金属工業の強みは、圧倒的な実績とそれに伴う業界からの厚い信頼です。しかし、営業担当としては「三晃金属工業の営業」としてではなく、私個人としての仕事が評価され、指名していただけた時に、「クライアントの信頼を勝ち取れた」とうれしく思います。そうしたクライアントを増やせるよう、目下の目標はクライアントに「価格以上の価値」を感じてもらえるような提案をすることです。
私たちが提案する屋根には、一つとして同じ商品がありません。もし仮に競合他社でも同じ商品を取り扱っているのであれば、価格は受注を決める上での重要なポイントになります。しかし、実際には会社によって商品も技術力も異なります。そのため、商品の質や意匠性はもちろん、対応の正確さやスピード、工期の短さや現場管理のしやすさなどといった、あらゆるポイントが受注の決め手となります。それらのポイントを押さえることができれば、商品の価値を価格以上のものに高めることが可能です。逆にどんなに価格が安くても、施工中の段取りが悪かったり竣工後に漏水したりすれば、結果的には手間もコストもかかる「高い買い物」になってしまうのです。
まだまだ課題を感じる部分もありますが、先輩方がクライアントから「キミが担当してくれるなら」と個人として信頼されている姿を見ると、「自分も早く先輩方に追いつきたい」と気持ちを鼓舞されます。ものづくりに携わる以上、私たちもクライアントも「より良いものをつくりたい」という共通の想いを持っています。その想いを共有できるような、付加価値のある提案ができるよう、今後もスキルと経験を積んでいきたいと思います。