工場棟大屋根の吸音ダブルパックは、下弦材をカラー面が下に見える逆成型とし、意匠性にも考慮した納まりとなっています。大屋根上にはハイサイドライト(屋上ハト小屋)が5カ所配置されており、屋根との取り合いの納めが多くありましたが、取り合い部に上弦材受けの特注金物を設置し、役物を小さくすることでスッキリとした納まりになるよう工夫しました。ハイサイドライトの屋根は、鉄骨下地が縦母屋のため、野地板の割付と合うように働き巾を調整できる立馳SX-40を採用いただき、働き巾@455にて施工しております。
事務棟大屋根のエックスロン防水は、三角形の特殊な形をしたトップライトや外周庇との取り合いなど複雑な納まりが多かったのですが、図面での綿密な打ち合わせと施工班の協力で、きれいに納めることができました。
外壁の特寸折版は、ステンレス鋼板をベンダー加工した特注サイズです。また、外周庇から落ちてくる竪樋の目隠しも兼ねるため、後のメンテナンス時に外壁が取り外せるように、竪樋部には、1山形状の折版を後から被せています。竪樋の配置と外壁のジョイント位置が合うように5種類の形状の折版を使い分けて施工しています。外周庇のエックスロン防水のドレンから竪樋がまっすぐ落ちてきて、外壁1山の中に納まるため、外壁の割付精度が求められました。外壁面と外周庇面それぞれに基準墨を出していただき、ドレンと外壁位置が一致するように施工しました。
北面の室外機置場の外壁特寸折版は、裏面も雨掛かりとなるため、錆が発生しないようステンレスのボルト固定としました。胴縁へボルトを先行設置するため、精度の高い割付が求められました。
複雑な作業が多くありましたが、きれいな仕上がりとなりました。