SANKO TECHちょっとやさしい技術のはなし

三晃金属工業の技術 ……
補強改修工法

既設折板屋根の強度を向上させて
強風時の安全を確保し、現行法規の風圧力にも適合します。

ちょっとやさしい技術のはなし

近年の気候変動によって、台風のルートが変わったり、竜巻や強風で家屋の屋根が飛ばされるなどの被害が増えています。
当社では、これまで台風対策をしていなかった地域や、建ててから年数が経ち、現行法規の風圧力に適合していない屋根の補強改修にも力を入れています。

——既設の馳式折板の屋根は、どのような補強改修ができますか。

既存のシングル葺き折板屋根に馳補強金具や鋼材を設置する工法や、既存のシングル葺き折板の上から新設の折板を載せるカバー工法などが、代表的な補強改修となります。
これらの屋根改修工法は既存の折板屋根に対し、孔開けが不要なため、室内での活動を中断せずに、改修工事を行うことが可能です。当社、他社製品を問わず既設の丸馳・角馳折板への対応も可能です。

——シングル葺きでの補強はどのようにしますか。

既存の折板屋根の補強が必要な場所を、現場調査や強度計算により導き出し、馳補強金具や補強鋼材を設置します。当社製作の馳補強金具は、屋根固定部の強度向上と補強鋼材のベースの役割を担っています。また、補強鋼材は、任意の位置に設置できるので、既設スパンを短縮することができます。この工法により、既設が丸馳折版Ⅱ型標準工法の場合には、屋根固定部の強度は約2倍に向上します(当社試験による)。

——二重葺き化の補強はどのようにしますか。

既存の折板に専用開発した固定金具を設置して、そこに新設の折板を載せて二重葺きにします。
専用の固定金具は、屋根の強度性能向上を目的として開発しており、既設と新設の折板屋根を専用の固定金具で連結することで屋根強度を向上させる工法です。
この工法により、既設が丸馳折版Ⅱ型標準工法の場合には、屋根固定部の強度は約1.3倍に向上します(当社試験による)。
また、板鳴り低減工法にも対応しています。既設屋根と新設屋根の間に断熱材を敷設することで、室内の作業環境改善、省エネルギー化を図るご提案も可能です。

補強改修工事は既設条件や屋根の状態によっては対応できない場合があります。
馳式折板工法の屋根の改修を検討している方や、その他の製品についてはお問い合わせください。