2026.9

No.337

SANKO TECHちょっとやさしい技術のはなし

三晃金属工業の技術 ……
折板の性能

折板の「耐力区分」のおはなし

ちょっとやさしい技術のはなし

折板製品の「耐力区分」は、JIS A 6514の品質規定です

近年、特記仕様書に要求性能が記載されることが多くなり、折板製品の「耐力区分」についてよくお問い合わせがあります。「耐力区分」とは、JIS A 6514「金属製折板屋根構成材」において規定されているもので、正確には「耐力による区分」で、1種~5種まで5段階に区分され、それぞれ荷重値が設定されています。

JIS 耐力による区分
記号 区分 等分布荷重 N/㎡{kgf/㎡}
1種  980{100}
2種 1,980{200}
3種 2,940{300}
4種 3,920{400}
5種 4,900{500}

一見すると、折板がもつ強度性能を示していて、耐力が強い製品が高い区分を示しているように見えるかもしれませんが、実はそうではないので、注意が必要です。

「耐力区分」は、JISの品質規定内で、折板を種類別にするための区分の一つです。ちなみに、その他の種類には、「形状による区分」「山高・山ピッチによる区分」「材料による区分」があります。

「耐力区分」は、製品山高の25倍の支点間距離における耐力評価です

「耐力区分」は、同JIS内で規定されている「折板の曲げ耐力試験」によって得られた結果から、区分が決定されます。ここで重要なポイントは、試験における支点間距離(梁間間隔)が「 製品山高の25倍 ・・・・・・・・ 」と規定されているので、製品ごとに支点間距離が違ってくることです。

山高の低い折板は支点間距離が短く、高い折板は長くなることから、山高の低い折板には有利に働きます。そのため「耐力区分」は、山高の低い折板の方が高い区分となる傾向があります。

「耐力区分」は、折板固有の強度を示すものではありません

 実際の建築物の設計に「耐力区分」を使用することもできます。この場合、計画梁間間隔が山高の25倍以下であれば、強度計算の必要がなく「耐力区分」の荷重値が許容荷重になります。これが、「鋼板製屋根構法標準 SSR2007」での設計法のひとつ「簡便法」です。簡便法の適用は安全設計になるものの、不経済な設計になりやすいです。

「耐力区分」は、JISの品質規定内の一基準であり、折板固有の強度を示すものではありませんので、当社では、強度の誤解や混乱を避けるためにもカタログに記載していません。

折板の強度は、「折板主板の断面性能」並びに「折板を支持する緊定部耐力」が重要であり、その性能によって建屋の梁間間隔が決定されます。

当社のカタログに製品別で掲載している「許容梁間」グラフは、折板の断面性能と緊定部耐力により作成しています。

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