エンジニアリング
長い歴史に培われた技術と豊富な経験で、お客様の課題を解決します。
1949年の創業以来、当社は屋根工事専門会社として数多くのプロジェクトに携わってまいりました。
その間に蓄えた膨大なノウハウは、次のプロジェクトに生かされ、磨かれていきます。
私たちは、この蓄積されたノウハウと、コンピューター技術によって高度に進化した設計ツールを駆使して、お客様が抱える様々な屋根の技術課題にお応えしてまいります。その一方で、複雑な屋根になればなるほど、ヴァーチャルの世界だけでは解決できないのが現実です。当社は的確にこの分岐点を見極め、必要に応じてマザー工場である深谷製作所に隣接する技術開発センターで試作やモックアップの製作を行い、リアルの世界でも検証を行える体制を整えています。
それでは、私たちが行ったエンジニアリングの例をご紹介いたしましょう。
当社のエンジニアリングを活かし完成した、自信作をいくつかご紹介致します。
大空に飛び立つ鳥、飛行機をシンボル化した大屋根デザイン。
大空間と屋根大架構に流線型の形状を如何に表現するかが課題でした。断熱性の高い“二重折版”をラジアル加工してウェーブ形状を形成し、化粧には1,800×600のモジュールの耐候性の高い新しいステンレス鋼板を加工した“ステンレスタイル”を採用しました。大屋根にも設計者のデザインコンセプトと屋根としての機能性・耐久性・施工性等を追及した国家プロジェクトでした。
設計 | レンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップ・ジャパン+オブアラップ&パートナーズインターナショナルリミテッド、日建設計、パリ空港公団、日本空港コンサルタンツ |
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監理 | 関西国際空港、日建設計、関西国際空港ターミナルビル施工監理業務共同体 |
施工 | 南工区/PTB・S-10建設共同企業体(竹中・鹿島・大成・オーバーシーズベクテルインコーポレーテッド・フジタ・錢高・淺沼・松村・東急・飛島) |
仕様 | (屋根)化粧 ステンレスメタルタイル36,192m2 SUS447 t=1.0mm 下地 折版ダブルパック工法(K-200) フッ素/カラー塗装鋼板 t=1.0mm |
採用製品 |
広島市の中心街にあたる中区にある都市公園の一角に計画された「広島県立総合体育館」は、大アリーナと小アリーナから構成されています。
広島県としても大規模な国際大会や多様化する県民スポーツニーズに対応できる施設として建設しました。特に、大アリーナの屋根は“楕円形のドーム状”といった特殊な形状となっています。その屋根の仕様には、素材を耐久性の高いステンレス材のフッ素塗装鋼板で『美段ルーフ9』を採用しました。設計図からモックアップに至るまで、その都度、関係者と協議決定し実施工したプロジェクトです。
設計 | (株)日建設計 |
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施工 | フジタ・大林組・清水建設・五洋建設・大日本土木・増岡組共同企業体 |
仕様 | (屋根)美段ルーフ9 5,408m2 SUS316 フッ素塗装鋼板 t=0.4mm |
採用製品 |
一層部分は“ハードなコンクリートの打ち放し”、上部は“軽い金属”、という建築素材をシンプルに組み合わせし、軽やかな印象になるデザインコンセプト。屋根は、雨仕舞上、ジョイントするのではなく一枚で使うことを基本とし、長さ70mを、凸アールと逆アールを一回で加工する技術的にも難しいものを試行錯誤し、現場で話し合いながら設計の趣旨を貫き、「やわらかな曲線」が生まれました。壁面は、陽を受けて輝く“稲穂”のような色をイメージし、陰影が変化する「サイディングハイシャドー」を採用しました。
設計 | (株)梓設計 |
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施工 | 戸田・八光・タツタJV(水産棟・管理棟) 鹿島・陰山組・ジューケン葉山JV(青果棟・花卉棟・バナナ棟) |
仕様 |
(屋根)折版ダブルパック工法水産棟・青果棟・花卉棟 折版F-170/丸馳折版Ⅲ型 カービング加工(正・負R加工) 15,561+13,160+2,442=18,003m2 溶融アルミめっき鋼板 t=1.0/0.8mm
(屋根)折版ダブルパック工法管理棟・バナナ棟 折版F-170/丸馳折版Ⅲ型 カービング加工(正R加工) 1,507+875=2,382m2 溶融アルミめっき鋼板 t=1.0/0.8mm (外壁)サイディングハイシャドー,サイディングF-400 管理棟・バナナ棟・水産棟・青果棟・花卉棟 溶融アルミめっき鋼板 t=0.6mm 1,265+1,370+5,976.6+6,221.9+1,302.5=16,136m2 |
採用製品 |
来館者の記憶に残り、親しまれるデザインを心がけ、高速鉄道の車両のイメージをシンプルなかたちで表現しました。
最長17mにもなる部分を一枚で斜めに張り、長大な壁面を美しく施工することが課題でしたが、現場での下地精度確保に細心の注意を払い『サイディングアートシャドー』の特徴が活かされました。
設計 | 東海旅客鉄道(株)建設工事部一級建築士事務所+(株)日建設計 |
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施工 | JR東海博物館新築工事共同企業体(安藤建設・東亜建設工業) |
仕様 | (屋根)ハイタフルーフ8,776m2 EPシート t=1.14mm (外壁)サイディングアートシャドー3,267m2 フッ素ガルバリウム鋼板 t=0.8mm |
採用製品 |
東京・京都・奈良に次ぐ、4番目に設立された国立博物館。日本の寺院建築に見られるような“大屋根”の伝統と、“チタン”という最新の素材を使用し、収蔵品を後世に伝える機能性を守るため、特に、施工・止水・耐久性やコストを総合的に比較し、溶接工法『R-T工法』を採用しました。吹き抜けロビーの大空間を実現するため、何度も現場で検討・試行錯誤し、『大型特殊折版構造』を下地とした防水工法を模索・挑戦した作品です。
設計 | 菊竹・久米設計共同体 |
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施工 | 鹿島・間・高松組特定工事建設共同体 大成・西松・松尾特定工事建設共同体 九電工・六興・島田特定工事建設共同体 |
仕様 |
【Ⅰ工区】大型特殊折版 ガルバリウム鋼板 t=1.2mm 7,007m2 R-T工法 発色チタン t=0.4mm 7,958m2
【Ⅱ工区】大型特殊折版 ガルバリウム鋼板 t=1.2mm 6,018m2 R-T工法 発色チタン t=0.4mm 7,802m2 ソーラーシステムSフィット 40kW |
採用製品 |
既存ホーム上家のスレート屋根の老朽化と、鉄骨躯体の劣化が少ないことから、既存躯体を活かしつつスレートのみを撤去して“雨を凌ぐ”役割と“太陽光発電”の役割を併せ持った『屋根建材一体型太陽光発電パネル』を設置することになりました。『ユニットソーラー』は太陽光発電パネルを固定する「固定金具」と同時に、雨水を排水する「樋」としての役割を果たす発想から開発され、更に、パネル裏面のバックシート(白やクリア)を通して淡い光を透過させることから、太陽電池が目視できることで、“環境配慮”というメッセージが伝わりやすいという点から採用にいたりました。
鉄道特有の制約が多く、実物試作と水密試験による改良等も含め、多くの方々の協力により実現できたプロジェクトでした。
設計 | (株)ジェイアール東日本建築設計事務所 |
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監理 | JR東日本・東京建築技術センター |
施工 | 東鉄工業(株) |
仕様 | ユニットソーラー 3,846m2(453kW) |
採用製品 |
[環境] ソーラー ユニットソーラーⅠ型 |
三晃金属工業が提案したのは、防水面をハイタフルーフとしながら“断熱・防露・吸音性能”を備えたシングル折版『MRAD(エムラッド)』を下地構造とすることです。湾曲した屋根面に対してどこまで追従できるか、うまく山の稜線が表現できるかをモックアップ等をつくりチェックしました。内装側は力強い鉄骨の骨組みとグラスウールの柔らかな表情の組合せも予想以上に違和感なく、おもしろい雰囲気に仕上がりました。外壁面には、サイディングハイシャドーを使い、“ガルバリウム鋼板”と“アルミめっき鋼板”の2種類の素材を用いて、太陽の移動とともに、ラウンドフォルム壁面に微妙な反射の変化をつくり、遠景・近景でも表情が変わるのは新しい発見でした。
設計 | (株)久米設計 |
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施工 | 鹿島建設(株) |
仕様 |
(屋根)ハイタフルーフ6,179m2 EPシート t=1.14mm 下地 MRAD(エムラッド)工法+サイディングL ガルバリウム鋼板 t=0.8mm
(外壁)サイディングハイシャドー824m2 ガルバリウム鋼板/アルミめっき鋼板 t=0.6mm |
採用製品 |
敷地は新幹線の高架と在来線の線路に挟まれた南北600mの細長い形。『鉄道』、『歴史』、『教育』の3つの機能をどう具体化するかが設計のポイントで、最も重要な設計条件は、「転車台」を含めた30数両の実物車両を一堂に展示できる空間づくりでした。250mの大スパンの大屋根には高い断熱性と防露効果から『ダブルパック工法』を採用しました。また屋上緑化(エックスロングリーンシステム)は2,236m2に及び、エコ効果に加え、線路と高架橋と金属建築という風景に“やすらぎ”と“潤い”を与えています。
設計 | (株)ジェイアール東日本建築設計事務所 |
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施工 | 鉄道博物館新築工事共同企業体(鹿島・鉄建・飛島JV) |
仕様 |
(屋根)折版ダブルパック工法9,661m2 折版F-200Ⅱ/丸馳折版Ⅱ型 フッ素ガルバリウム鋼板 t=0.8/0.8mm
(屋上緑化)エックスロングリーンシステム2,236m2 |
採用製品 |